
迷いなくSOUを選んだと語るN氏。
―リフォームをするにあたって、SOUを選んだ経緯を教えてください。
このギャラリーをオープンしたのは2011年の11月で、その2年ほど前に自宅のリフォームをSOUさんにお願いしたんです。それもあって、このギャラリーの時は他の業者はまったく考えず、迷うことなくSOUさんにお任せしました。
―自宅のリフォームの時は、どういった理由でSOUを選びましたか?
その時はたくさんの業者さんに相談して、みなさんに同じオーダーを出したんです。その一つが部屋と部屋をぶち抜いて、その間の壁をアーチ形にくりぬくイメージでした。そのオーダーに対する反応がそれぞれまったく違っていたんですが、SOUさんが一番すぐに理解してくれたんです。
他の業者さんは私がお願いしているイメージを、「それって南フランスの〇〇の感じですよね?」とか、とにかく何かに当てはめようとするんです。それが少しつまらなくて。
でもSOUさんは"当てはめる"という考えがまったくなくて、「ちょっと勉強してきます!」ってだけ言い残して、いろいろなパターンを自分なりに考えて提案してくれました。「ぜんぜん違いますかね。すいません。」とか言いながら、でもどれもそんなに違わない。宿題的に出したモノに対して出てきた答えが、イメージ通りだったんです。
―それでSOUに決めたんですね。ではこのギャラリーのリフォームのプラン作りで、一番こだわった点はどこですか?
私から出したのは、具体的というよりは全体的なイメージ。例えば「『ラプンツェル』の塔の一番上の部分みたいに」とか「ヨーロッパのお城の、誰も知らない、とっても素敵な屋根裏」みたいに、どちらかというと抽象的なイメージです。あとは輸入壁紙やアンティークの扉などの素材や、部分的なこだわりを伝えました。そうやって打合わせを重ねていく中で浮かんできたのが「ヨーロッパの領主の屋根裏部屋」というコンセプトでしたね。
―そういう世界観がもともと好きだったんですね。
そうですね。ギャラリーに入ってくれた人に、それぞれ自由な発想や、いつもなら思い浮かばないような感覚を持ってもらいつつ、作家さんからのギフトを受け取れるような空間がいいなって。そのイメージを伝えた上で、「カタチにしてください!」ってお願いしました。打合わせのスタートはそこでしたね。
―まさにそれがカタチになった、と。
そうですね。私はお金のことを考えずに、イメージだけがどんどん湧いてきちゃうんです。それにブレーキをかけてくれるのが担当の小澤さんでした。でも単なるブレーキじゃなくて、「コレにすれば、雰囲気を変えることなく、費用を抑えられます」という風に、他の方法を提案していただけたので、すごくありがたかったです。

(左) 大きなアーチ開口から、ルーフバルコニーを臨む | (右) 印象的な梁と天井が、屋根裏をイメージさせる

「小澤さんにいろんな所に連れていってもらいました」
―リフォームを進めていく中で、印象に残っていることはありますか?
やっぱり「かわいくしてください」って言っても、言葉だけでは伝わらないニュアンスってありますよね? その点、担当の小澤さんはとても"オシャレさん"なので、すごく安心できました。特に家具やインテリアを決めていく工程では、小澤さんと何度もやりとりをして、アンティークの扉などを探しに、いろんな所に連れていってもらいましたね。「ブロカント」と呼ばれる海外のアンティークなどが船から降ろされて、そのままバーンっと置いてある倉庫のような所があるんです。
その他にも、一緒にいろんな所に何度もツアーに行って、梁に使うためのちょうど良い曲がり具合の古材やアイアンなど、満足がいくまでゆっくりと選ばせてもらいました。遠くまで、何度も何度も、本当はイヤだろうに、イヤな顔ひとつせずに(笑)。
―具体的には、どういった所に?
静岡と千葉、厚木、山梨……。天井を屋根裏部屋っぽくしてほしかったので、最初は梁として使える古材を探しに行きました。本当は屋根の形状をイタリアの教会『ドゥオーモ』みたいにしたかったんです。ヨーロッパのお城にあるような、グルグルっと先がとんがった感じに。ただ「それをすると、部屋の高さ的に"小人の家"になっちゃいますよ」って言われて(笑)。高さだけは仕方がないんですよね。でも単純に「それは無理です」って言うんじゃなくて、「それだったら、こういうのはどうですか?」って、他の方法をたくさん提案してもらえるのもありがたかったですね。
―いろんな選択肢を提示してくれるんですね。
はい。私たちも何度も何度も同じものを見せてもらっていると、やっぱり気がひけるので、「もういいですよ」って言いそうになるじゃないですか? でも「違うと思ったら、絶対におっしゃってくださいね!」と念をおされていたので、妥協せずに選ぶことができましたね。それに、先にスケジュールをいただけるんです。「〇月〇日には古材を見に〇〇へ行く」「〇日には建具を見に〇〇に行く」みたいな感じで。それもあって、本当に気兼ねせずに、いろいろな場所に何度も行くことができました。あ、栃木にも行ってもらったんでしたっけ? 「先に見て来て、よかったらお連れします」っておっしゃって、本当に親切にやっていただきました。
―この壁面も、とてもよく仕上がっていますね。
この壁もこだわりの作りで、イメージの写真を用意してオーダーしたモノを、これまた一緒に探しに行って。ココで使っているのは、標高2,000メートルの場所に建てられていた納屋を解体した廃材。「高い場所で、良い空気をたくさん浴びてる板だな」って思って決めました。その時も、「この木で行きましょう」って選んだものを持ってくるんじゃなくて、「コレと、コレと、コレにしたい!」って、すべてコチラに選ばせてもらえるのがすごく嬉しくて。でも何本が必要かっていうのはちゃんと計算してきてくれるんです。ホント、至れり尽くせりで、夢のようでしょ??(笑)
―そうですね(笑)
それぞれの木の配置も、現場で職人さんたちが両端を持ってくれて「上から順番にこの板とこの板と……」って、出来上がりがイメージできるように見せてくれたんです。それを見ながら「右をちょっとだけ上げて」とか、「どう思う? 私、分からなくなってきた」とか、私のバランス感覚にずっと付き合ってくれて。だんだん申し訳なくなってくるんですけど、イヤな顔一つせずに「やってみましょう!」って続けてくれました。
―みんなの力の結晶なんですね。
そうなんです。テラスに抜けるドアも、ただのアイアンのグリルだったのを、SOUの現場担当の方が自らドアに加工してくれました。建具屋さんに頼むとお金がすごくかかっちゃうところを、現場の方がささっと。玄関のパネルサインもそうですね。木をけずってネジにして手作りでやってくれました。
―お客さんからは何か反応がありますか?
みなさんまず天井を見ますよね。それで「すごく癒された」と言ってもらえます。時にはギャラリーの展示品よりも「この壁紙がすごい!」とか「天井の木とアイアンの組み合わせがいい」とか、内装に気が行く人もいるみたい。特に美大生なんかがくると、すごく感銘を受けるようで、たくさん感想を言ってもらえます。
また、ここに来るとのんびりされる方が多く、帰りたくなくなっちゃうようです。「ここで食事がしたい」って言う方や、「住みたいわ」っておっしゃる方までいらしたんですよ(笑)

(左) 存在感のあるアンティークの扉 | (右上) バーンボードの壁面 | (右下) テラスへのドアと変貌したアイアンのグリル


壁紙が部屋全体の効果的なアクセントに。
―SOUが手がけたリフォームに関して、どんな印象をお持ちですか?
その質問の答えになっているか分かりませんが、お客さんの中に、ココの内装をとても褒めてくださって、「でも私のお家は、ぜんぜんオシャレじゃないから」っていう方がいたんですね。そういう声を聞いて思いますが、家の中ぜんぶをやろうとすると大変だし、お金もかかっちゃう。だけど、おトイレだけとか、キッチンだけとか、一カ所だけでも、例えば自分の好きな壁紙に変えてみるといいんじゃないかな。それだけでおトイレに行くのも嬉しくなるし、生活する上での気持ちが変わると思います。
―全部は無理でも、少しずつ……。
そう。お部屋全体を自分の好きなイメージに変えるのははなかなか難しいけど、床だけ、もしくは壁紙だけを変えるだけで、すっごく嬉しくなると思うんです。
「壁は白くなきゃいけない」とか、「フローリングの板はこれくらいの太さじゃないといけない」とか、そういう縛りを外して、例えば外国の雑誌とか見ながら、素敵に感じる部分があればそこだけ真似てみる。そうすれば、そこに座っているだけで嬉しくなっちゃう。
―あきらめずに、ちょっとだけでも変えてみれば、生活自体が変わるということですね。
そうですね。その空間の中にいると、"自分に帰れる"というか、そういう場所があると嬉しいですよね。女性ってどうしても周りの人に合わせることが多いでしょ? 旦那さんに合わせたり、子どもに合わせたり。だからこそ、自分に帰る瞬間を作れるように。
―分かりました。では、SOUに対してのメッセージをいただけますか?
自宅、ギャラリーとやっていただいて、できれば第三弾として、今度はもっと大きな空間を一緒に作り上げたいなって思います。
このギャラリーで言うと、途中で「こんなにこだわっちゃって、本当にカタチになるのかな?」って不安になるくらい、すべての部分でこだわっているんです。でもそれをSOUさんが現実にしてくれた。まさに不可能を可能にしてくださいました。
あと、それぞれの職人さんたちもすごく楽しんでやってくれたんですよね。さっきも言ったように、一つの木の両端を持ってくれて、私に見せてくれたり。しかも、イヤイヤじゃなくて、変な言い方ですけど、すべて"愛"があったんです。そんな空気の中で作り出されたギャラリーだから、来られたお客さんにもその空気が感じられて、気持ちいい空間と思っていただけるのかもしれません。
―最後に、このギャラリー、100点満点で何点ですか??
はい、200万点です!


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